株式投資

貧乏勤務医で金がない。貯金が全くないわけではないが、世の中の平均よりはかなり少ない方だろうと思う。 給料は一般サラリーマンの2倍以上はあるのだが、少しずつ贅沢をしてきたのでほとんど貯金ができなかった。 今の蓄えでは老後の資金としては甚だ心許ないので、もう少し現金を持っている必要があると思った。
そこで株式投資。もちろん、株式投資をすれば貯金がどんどん増えるなんてことはないが、賢く運用すれば少しは足しになるだろう。

1984年頃バブルの始まる前に、先輩医師の勧めで住友化学を250円/1万株買った。買った1ヶ月後からバブルが始まり、330円でも7000株買い増した。 その後も貯金をする代わりにいろいろな株を買った。 バブルの頃は家を買うのも大変だったが、倍率100倍の建売住宅にたまたま当選したので、住友化学を950円で売却して購入資金に充てた。 その1年くらい後にバブルが崩壊した。株式投資で得た運用益は2000万円くらいだろう。大金ではあるが、 購入した家はバブルによって4000万円以上値上がりしていた。株なんか買わずに始めから家を買った方がよほど賢かった。

その後ずっと株には手を出さなかった。2000万円儲かったとはいっても、バブルによる単なるラッキーであることはもちろんわかっていたし、 バブルの崩壊で経済的に大打撃を被った話はいくらでも聞いていたからだ。株式投資に関して、自分にそんなに才能があるとは思えない。

しかし、数年前からまた少しずつ株をやり始めた。息子も大学を卒業し、資金的に余裕ができてきたからである。 もう2度とバブルなんか来ないと思ったし、右肩上がりの時代は終わったと思っていたので、少額ずつ様子を見ながら投資した。 250万円ほどの元手でチビチビ稼ぎ、5年で250万円が350万円ほどになった。そして、安倍晋三が登場する。 アベノミクスなんて画餅だとバカにしていたのだが、あれよあれという間に株が上がる。その結果、わずか半年で350万円が450万円にまで膨らんだ。

ところが、「好事魔多し」である。世の中そんなに甘くない。
躓きのきっかけは、ベア型のファンドを知ったことだった。これは身近の人が私の耳元で囁いたのである。 アベノミクスは単なる画餅だと思っていたわけなので、いずれ日経はまた下がると思い込んでいた私はその話に飛びつく。 そして、ある程度の金額を投資したところで日銀の異次元緩和による日経の更なる上昇が起こる。これで随分と損をした。
さらに原油先物でも損を重ねる。原油が40ドルを割るなんて考えられなかった。この手の指数もので損を重ねて、 結局はアベノミクスでゲットした100万円をすべて吐き出してしまった。

そして、現在すべての指数ものを処分して以前のような投資スタイルに戻し、 再び利益が出始め、やっとのことで総額400万円まで戻すことができた。
そしてふと気がついた。私は、株に関してほとんど知識がないことを。おかしな話だが、私はテクニカルで売買するのをひどくバカにしていた。 そんなもので株が上下するわけ無いだろうと。しかし、自分なりのしっかりした考えがあって投資しているわけではなく、 チャートと単なるヤマカンで売り買いしていただけである。損切りが極端に嫌で、塩漬けにすることも多かった。
しかし、これではダメだ。テクニカルだけで株価は変動するものではないと思うが、やはり基本的なことは抑えて置かなければならない。 初めて大きな損失を出したことによって漸くそのことに気が付いた。

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